グーグルの国際化と地域化 - アンカテ (5)
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3 weeks, 4 days
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私は、「グーグルの日本法人は営業所だ」と言ってきました。 日本法人は支社というより、実態は「営業所」と言った方が適切だと思います。おそらく日本オフィスに勤務して開発に携わる技術者はいるでしょうが、開発の仕事を行なうなら実態としては本社(の開発部隊)の一部になっていて、組織としての日本法人は、その本社が開発したシステムを与えられた通りに使うしかない営業の最前線だと思います。これまでもグーグルは全世界一律のシステムに固執していて、システムの内部に関わるローカライズには非常に消極的な企業でした。 グーグルの野望は「初音ミク」排除なんて小さいものではない - アンカテ 高木浩光@自宅の日記 - 緊急周知 Googleマイマップの削除で残骸が生じて消せなくなる欠陥 また、朝日新聞の記事で、グーグル株式会社は「削除申請などを勧めている」とされているが、私が、5日の18:30に削除申請した個人情報の含まれた残骸地点は、29時間以上が経過した現在も、ひとつも消えていない。これだけ問題が大きくなっているこの時に、なぜこの程度の作業が迅速にできないのか。 高木浩光@自宅の日記 - 緊急周知 Googleマイマップの削除で残骸が生じて消せなくなる欠陥 このような対応の遅さからみて、やっぱりそう考えるべきではないかと思っています。 ソフトウエア開発の言葉としては、「国際化」(インターナショナライゼーション)と「日本語化」(一般的に言えば地域化、ローカライズ)は区別されています。簡単に言えば、英語版と同じ実行ファイルを起動して日本語を表示できるものが「国際化」、別の実行ファイルを使わないと日本語が表示できないのが「日本語化」です。 グーグルのシステムは実行ファイルが一つですから、「日本語化」は不可能です。「国際化」、すなわち、全体として一つのシステム、一つの枠組みを使い、国ごとに調整できる部分を事前に共通に作っておくということです。 厳密に言えば、フロントエンドでは国別に違う実行ファイルで対応することはできるかもしれませんが、データベースを国別に分けることはあり得ません。データベースは全体として一つの共通のデータベースになります。ということは、アプリケーションの全体的な枠組みもそれによって決まります。 だから、国ごとに調整すべき項目、処理内容を事前に共通の枠組みとして作っておかなければ、原則として対応することはできません。 Ubuntuは、できる限り多くの言語に対応すべく国際化が進められており、もちろん日本語での利用も可能です。Japanese Teamでは、Ubuntu日本語サポートをより良いものとする活動を進めていますが、他の言語環境に悪い影響を与えてしまう変更が必要であるなどの理由で、現段階ではオリジナルのUbuntuに含めることが難しい修正が必要な場合もあります。 Ubuntuの日本語環境 | Ubuntu Japanese Team これはUbuntu LinuxというOSの日本語化の説明です。「国際化」された共通のCDでも、それなりの日本語表示はできるのですが、きめ細かく調整しようと思うと、どうしても「他の言語環境に悪い影響を与えてしまう変更が必要である」ので日本向けのCDを別に用意しているということです。 ここで言っているソフトウエアの国際化の対象は、表示される項目説明やメッセージを各国語にすることや日付や通過の表示形式を変更すること、日本語入力処理等です。 グーグルのシステムは影響力が大きいので、そういうユーザーインターフェースのレベルの話だけではなく、法律、文化、生活習慣など、社会のさまざまなレベルに関わってきます。ですから、本来ならば、データベースや設計そのもののレベル、もう一段も二段も深いレベルでの、地域化が必要なシステムなのだと思います。 ちょうど、アメリカ本国のYahooを日本のYahooにするくらいのレベル、MySpaceやFacebookをmixiにするくらいの地域化が必要なものです。つまり、他で使うには支障がある所にまで踏みこんで地域の事情に対応しないと、いろいろな所に軋轢を起こしてしまうでしょう。 でも、グーグルという会社は原則として、「国際化」はしても「地域化」をしない会社だと思います。技術力で「国際化」のレベルを高度にして、今までの常識では考えられないような柔軟な対応をすることはあると思いますが、日本専用の処理は絶対に作りません。日本ローカルの要望は、「他の文化環境での使用に悪い影響を与える」可能性が無いか慎重に吟味した上で、「国際化」して取りこまれることになるでしょう。 グーグルという会社の存在意義は梅田望夫さんが「情報発電所」と呼んだシステムそのものであって、そのデータベースを国別に分割することは、それを壊してしまうからです。 私は、個人的には、そういう「国際化」を歓迎する立場です。「国際化」されたシステムがインフラとなることで社会システムそのものが「国際化」されていくことを望ましいと考えます。その上で文化的多様性は確保される、むしろ進展すると思っています。 でも、このエントリは、どちらかと言えば、そう考えない方、グーグルに批判的な方に読んでいただくことを意図して書いています。問題の性質を理解した上でしっかり議論されるべき問題だと思うからです。 グーグルの問題は日本法人でなく本社の問題と考えた方がいいと思います。また、同じタイプの会社はこれから増えていくので、グーグル単独の問題ではなくて、「国際化」されたグローバルなシステムとどう共存していくか、あるいはどう対抗していくか、そういう大きな問題の中で、たまたま先に顕在化した問題と考えるべきでしょう。 今回のGoogleマイマップの件は、限りなくバグに近い問題だし、社会的影響の大きさから見てすぐに削除要請に答えるべき(そういう対応手段を社内に用意しておくべき)だと思います。 ただ、その根っこには、「一般的な日本人の感覚とは違う感覚でシステムが設計されていて、それを全世界共通で使っている」という問題があるような気がしています。つまり、グーグルという会社の性質を考えると、こういうケース(ローカルな事情が広義の国際化の枠組みに含まれていないケース)に素早く対応することは難しいのではないかということです。 日本法人に何かを期待するより「そもそもグーグルというのはそういう会社であってこれは簡単には直らない」ということを周知徹底させていく方がいいのではないでしょうか。 一日一チベットリンク→チベット特使、中国政府と2日間協議 国際ニュース : AFPBB News
アレの話 (6)
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切込隊長 (0)
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切込隊長BLOG(ブログ) Lead‐off man's Blog (0)
3 weeks, 5 days
ago
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結局、今週号の週刊誌にも出ていたので… 11月危機説というような書かれ方をしていたのと、なんで前倒しで発表会をやらねばならない状況に追い込まれていたのかというあたりが書かれていない。とっても微妙な感じはするので、妄想でも書き綴っておくのだ。 状況は極めてシンプルで、好転していると発表された数字は、ある意味で調整された内容であって実態は恐らく違うところにあり、前倒した期間中に重要な事案が出来するから発表せざるを得なかったと考えるべきだろう。 深刻なのは、ダイエーと同じような破綻の仕方をしたとして、どこぞで書かれていたような"too big to xxx"というお決まりのロジックで先延ばしはできないのだろうという点。単純な話、某CBが破綻回避のために追い貸しを決めようとしたとして、少なくとも8%を超えるCDSのついた企業に対してどう合理的な金利設定や本店決済を進めるのかという問題がある。 通常のLIBOR+ン%というような設定で貸すというのは、デフォルトリスクのほうが金利をはるかに上回ることを考えると現実的ではないよね、金融庁も首を縦に振らないだろうし、公的資金を入れてもらうためにはこのあたりの「交渉」は必要になるから、最低限の融資で済ませられるか、迂回できないかという考えを持つだろう。 一番問題なのは、某CBも、内々でアレの生の数字をきっちり知ってしまっていることなんだろうと思う。もし万が一、某CB自体が破綻してしまうなど問題を起こして刑事事件を起こしたら、そこのトップ張ってたイケメンでダンディな粋の経営者やその周辺も本件取引においては責任を問われるだろう。 また、数字が微妙なのは文春の記事中にもあるとおり、支払われていない金額というのが結構ある。業者宛といっても、どこも大企業であって、長い付き合いのところもあればそうでない企業もあるけれども、結構な金額がサービスや機材の納品を受けた後、支払われていない。そのままキャッシュフローでプラスに乗っかっている可能性があるところはアナリストからの質問にはなかったようだけれども、普通に支払うべき取引上の債務を履行していたら、赤字転落だったりキャッシュフローに▲がついたりしていて何ら不思議ではなく、そうだとするならば某CBの件以外でもコベナンツ条項に引っかかったり、本体についてるアセットに手がつけられる可能性も出てくると思うんだ。 突き詰めれば、アレの決算書が信頼できない理由は「前受け金・貸出債権で処理してもらっている買掛金問題」と「寝かし(発注した機器等の納品待たせ)」と「飛ばし(架空契約)」を組み合わせ、さらに将来の売上債権を証券化していったん子会社に持たせ、オフバランスしたあと韓国とかその辺に「債務飛ばし」あたりが合法な形で行われて決算が操作されている可能性はゼロではなかろ、という話。 誤解をされると問題なので言っておくと、どれも合法であります。粉飾、というわけではなく、会計上できることは何でもやっているという話であって、これがそのままダイレクトにハゲ逮捕とかなるわけじゃない。むしろ、できることはすべてやって、きちんと数字を揃える力があるんだなという好意的に捉えて前向きに頑張って逝きたいのだなと考えるべきであります。 別の週刊誌でも取り上げられた在日割引の問題とか、某ポータルが詐欺的に突然有料化されたとか、振り込め詐欺グループが使っている端末がどうやらハゲ製のらしいとか、細やかな問題はあるけれども、公的資金注入の障害になるかもしれない当物件が健常債権かどうかの判断という点で、そろそろ世間的にも危機管理モードに入りつつ、連鎖の株式下落に繋がらないよう(ついでに損害を蒙らないよう)リスク対策は然るべき方法で考えておくべきだろうと私は思うわけだ。 だから、年末危機説というのはアレ単体の問題ではなくて、もっと大枠の、銀行業界再々編だとか、通信業界やICT業界全体の所得配分変更の流れだとか、そういう方面の事案が中心になっていくんだろうと。私は、有線も無線も垣根がなくなり、古き良き(悪き)旧電電公社と新電電の二社体制に戻っていくのかしらというシナリオで考えてるけど、どうだろ。